261 名前:名無しさん@涙目です。(福岡県) sage New! 投稿日:2011/12/12(月) 23:59:24.44 ID:xfB7DGKd0 1回目
福岡市内某所の、球団事務所で迎えた年俸交渉
先発で16勝、優勝に貢献し年俸も大幅アップと思われた
しかし交渉室に響く球団社長の声、聞き間違えと思った「5000万アップの3億5000万ね」の声
興奮して震えるの抑える代理人がいる中、杉内は独り思った
ダルクラスの年俸、制度改善、そして終身雇用・・・
それを今のソフトバンクで得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」杉内は悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、杉内ははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいベンチの感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰って吊り上げの理由を探さなきゃな」杉内は苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、杉内はふと気付いた
「あれ・・・?お客さんがいる・・・?」
ベンチから飛び出した杉内が目にしたのは、外野席まで埋めつくさんばかりの観客だった
千切れそうなほどに旗が振られ、地鳴りのようにジャイアンツの応援歌が響いていた
どういうことか分からずに呆然とする杉内の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「トシヤ、投球練習だ、早く行くぞ」声の方に振り返った杉内は目を疑った
「あ・・・阿部さん?」 「なんだブルガリア、居眠りでもしてたのか?」
「・・・小笠原コーチ?」 「なんだ杉内、かってに小笠原さんを引退させやがって」
「由伸さん・・・」 杉内は半分パニックになりながらスコアボードを見上げた
1番:坂本 2番:藤村 3番:長野 4番:村田 5番:阿部 6番:高橋由 7番:小笠原 8番:谷 9番:杉内
暫時、唖然としていた杉内だったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲一つ無かった
「金だ・・・お金だ…」
亀井からグラブを受け取り、グラウンドへ全力疾走する杉内、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・
翌日、ベンチで冷たくなっている杉内が発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った
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